第8回 オーガニックライフスタイルEXPO レポート

2023年9月14日(木)〜16日(土)に、東京都立産業貿易センター浜松町館にて、「第8回 オーガニックライフスタイルEXPO 2023」が開催されました。

数年間にわたった新型コロナウイルス対策も、ようやくマスク着用などが任意になり、飲食を伴うイベントなども各地で開催されるようになりました。オーガニックライフスタイルEXPOも試食などが本格的に再開し、笑顔が見られる和やかな雰囲気でした。残念ながら、花卉に関する出展は少なめでしたが、いくつかご紹介いたします。

(一社)日本有機農産物協会の出展ブースでは、オーガニックフラワーが飾られていました。
北海道の旭川農業高等学校で栽培されたヒマワリ、ジニア、スターチスです。大きな花が綺麗に咲いていて、目をひきました。旭川農業高校のオーガニックフラワーは、昨年もEXPO会場の装花に利用されましたが、年々、品質が向上していることが感じられました。

台湾のオーガニックローズ

大花農場は台湾最大規模の有機バラ農園です。食用に適した独自の品種のバラを自然農法で栽培しており、ローズウォーターや乾燥花弁をはじめ、バラのお茶やコンフィチュールなどの加工品生産まで行っています。

無農薬有機栽培を徹底するために基本の土づくりから時間をかけて丁寧に行い、生物農薬や有機肥料さえも使わずに、より自然な有機栽培を実践しています。当初は害虫駆除と対策で試行錯誤の連続でしたが、主にバラを食べてしまうアザミウマの好む雑草を除草せずにそのままにすることでバラの食害が減り、虫の死骸や排泄物も良い肥料となって、バラの株が強くなり、より美しく香り高く咲くようになりました。自然と生態系を守り、環境に配慮しながら育てることを大切にしています。

熱帯気候の台湾では1年中バラの収穫が可能ですが、特に1月はバラが最も美しい季節です。その時期には農園は一般開放され、有機バラを使ったお料理をいただくことができます。また、バラの摘み取りやバラ製品の手作りなども体験できます。

株式会社ジールハウスでは、大花農場で生産されたバラのお茶やコンフィチュールの輸入販売をしています。防腐剤などの化学物質や合成香料、白砂糖は一切使っておらず、バラの素材そのものを味わえる製品です。試食でいただいたコンフィチュールは、有機バラ花弁に、有機砂糖、有機りんご、有機レモン果汁で作られていて、甘さ控えめで素材の食感と香りが感じられる優しい味でした😊

株式会社ジールハウス
https://roseshop.co.jp/

有機JAS認証の食用薔薇

奥出雲薔薇園は、食用薔薇専門に育種研究や栽培、加工、販売を進める産業型薔薇園です。独自で育種開発した薔薇「さ姫」を中心に、食用バラを露地栽培して、原料素材としての提供や、ジャムやお茶などの加工品生産を行っています。

島根県内各所に点在する自社農場では、天候や圃場条件にあわせて、牛糞や米ぬかなどの有機肥料で栄養管理し、また、地域資源循環を進めるため、稲わらや油粕など地元の天然有機質素材を積極的に使用しています。また、有機JAS認証による栽培方法を確立させた安心安全な生産と、GAP管理の導入で持続可能な農業を実践しています。

薔薇の開花期は5月から11月で、日が昇るまでの早朝に一つ一つ手作業で摘み取りをします。1月から4月までの冬季には剪定や土壌の管理を行っています。

有限会社 奥出雲薔薇園
http://fregrance-rose.com/

無添加住宅の端材を利用したガーデニング用品

企画テーマゾーン「キッチンガーデン」のブースでは、無添加住宅の建築端材を利用して作られた木製のラックや炭化コルクのプランターなどが展示されていました。

無添加住宅は有害化学物質を極限まで排除した天然素材で創られた住宅です。建材は無垢材を使用し、断熱材は炭化コルク、接着剤は米のりやニカワ、しっくい塗りの壁や天然石の屋根などで出来ています。
この住宅建築の際に発生する端材を活用してガーデンラックやプランターなど制作しました。木製プランターは熱を伝えにくいため、土の中の温度上昇を防ぎ、通気性や水はけもよくて湿度調節の効果もあると言われています。さらに、炭化コルクは断熱性や調湿性に優れており、鉢底石の代わりに木製プランターの中に敷くことで、軽量で植物に適した環境を作ることが出来ます。

木製品は見た目も自然で、経年変化による風合いの移り変わりも楽しめます。化学物質を含まない素材は、安心して利用出来ます。

(一社)SEEDS OF LIFE https://www.seedsol.org/
株式会社 大得工務店 https://ooe-koumuten.jp/
学校法人恵泉女学園大学 https://www.keisen.ac.jp/

廃棄花の活用

「サステナブルセレクションEXPO2023」のコーナーには、廃棄される花を原材料に、独自の方法でドライフラワー化した製品が展示されていました。

株式会社 ethica
https://www.ethicalflower.co.jp/